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June 07, 25
スライド概要
Power Platform 勉強会の登壇資料です。(Japan Power Apps User Group Osaka)
保守性向上の取り組みの必要性と向き合いかたを、コード整理に関する書籍Tidy First?の考察として紹介しました。
Power Appsとコード整理の関係性 2025/6/7 山元綾子
自己紹介 山元綾子 x:@ayayan87360657 ● ● 福井出身、京都在住 自動車部材メーカーの社内エンジニア ○ 社内向けアプリ開発、IT推進 ○ 基幹システム導入のプロジェクト管理 ○ スクラムマスター ● プライベートは高校野球の応援や子どもたちの送迎など。 読書好き。本屋・図書館好き。
Power Platformとわたし ● 2020年 現在の会社に転職してPower Appsに出会う ○ ○ ● 先駆者のみなさんのブログや勉強会がとてもありがたかった! 国内/海外工場の業務アプリを構築 現在 社内の広い範囲でPower関係の推進 ○ ○ ○ Microsoft365の普及で市民権 工場以外の業務でもアプリが普及しだす Powerを使ったアジャイルの布教活動 参考: de:code2020
本題
Power Apps x コード整理
Power Appsはローコード 「コード整理」は必要でしょうか?
Power Appsはローコード 「なるべくコードを書かずにアプリを作る」が正解っぽい。 シンプルイズベスト。 「整理する」ではなく コードを減らしてシンプルにすべきでは? 正論の民 ・・・・
シンプルなアプリであれば コード整理は考えなくてよい
シンプルなアプリも時を経て複雑になる ある日、同業他社の品質不正が発覚しました。 弊社は品質記録のダブルチェックを行うことを決めました が、アプリ上は本人確認しかできません。 しかたなく紙の記録表を併用することにしました。 Power Appsを改修するか 本格的な文書管理システムを構築するか・・・
迷いなく「改修します」と言えますか 迷いにつながるアレコレ。 ● ● ● ● ● コードが多い このコード見るの2年ぶり どのプロパティにコードが書かれているかわからない 生死不明、素性のわからない変数や配列 他の機能への影響をパッと把握できない 必要なタイミングで「改修」に舵を切る判断をしたい。 コードを整理して保守性を向上することで一歩踏み出しやすくなる
書籍紹介 「このコードを変更する必要があるが、 めちゃくちゃだ。 まず何をしたらいい?」
Tidy First? 1. 整頓 ○ 何を、どうやって ○ コード整理の具体的なテクニック 2. 管理術 ○ いつはじめて、いつやめるのか ○ 整頓は「絶対におおごとにしてはいけない」 3. 理論 ○ なぜ、整頓するのか ○ 可逆性
Power Appsに適用できるポイント
1.整頓 「どうやって」 一定の「自分ルール」を作り、ルールの質を高める。 <例> ・コントロールの命名規則 ・複数のボタンで同様の処理を行う場合は、Timerコントロールに移行して共通化す る。 ・Timerコントロールは、OnTimerEndプロパティに処理を書く。 ● ● ● ルールに合わないコードは、整理してもいい。 ルールは適宜ブラッシュアップする。 ルールがブラッシュアップされたら、整理してもいい。
1.整頓 「何を」 もちろん整頓は大切だが、私たちの時間は限られている。 すべてのアプリを整頓することはできない。 ● 今後長く使うアプリ ● 改修タイミングがこれまで何回もあったもの ● 業務ルールや組織に密接に紐づくもの
2.管理術 「いつはじめて、いつやめるのか」 整頓は絶対におおごとにしてはいけないが、隠れてやってもいけない。 混ぜるな危険。ふるまいの変更とは「別便で」 機能追加 整頓
3.理論 「なぜ」 ● 整頓は自分が顧客。行えば行うほど快適になる。 ○ ● 自分観点 整頓に夢中になってはいけない ○ ビジネス観点 ○ 「次の改修をしやすいように」 整頓する という前提を大切に。 結論:整頓は激しく追われていないときにサラッと行う
「良いアプリ」であり続けるために ● 複雑なビジネスの変化に柔軟に対応できる「良いアプリ」 ○ ○ ○ ユーザーにとってシンプルでわかりやすい ビジネスの流れとマッチしている 組織変更・業務ルールの変更にともない、エンジニアが改修に舵を切れる コード整理 ● 「謎の罪悪感」をそのままにしない ○ 罪の意識の軽減のため、コードをきれいに保つ活動が必要
ありがとうございました